アレンジャーの織川さんと海老原さん、
そしてもう一人のメンバーの奥出矢さんのバンド
「LIKE IT」のライブに
ゲストで出演させていただいた。
自分のライブとは別の意味で
ものすごく緊張する。
せっかく呼ばれていったのに
失敗をするわけにいかないという責任感もあるし、
舞台の途中でいきなり出ていって歌う数曲に
自分の最大のピークを持っていくというのは、
難しいことなのだ。
そんな「たかがゲスト」の私を
メンバーの先輩たちは楽屋で優しく励ましてくれた。
いざステージに出ると、もう楽しくて仕方がない。
この日の感想は、
「ライブって、楽しい!」とにかくこの一言。
「Today’s Loser」は、
メンバーの皆さんの壮大なコーラスで彩られて、
ほとんど夢見心地だった。
私が自分の部屋でギターを抱えて作った曲が
こんなふうになって
大勢のお客様の耳に届いている。
ライブとは本来そういうもので、
今まで数えきれないほどやってきたことなのに、
この日、スポットを浴びて歌いながら、
メンバーたちが生き生きした表情で
私のために演奏やコーラスをつけてくれているのを見て、
「私は、一体ここで何をやってるんだろう?」という
不思議な気持ちにかられた。
もうだいぶ昔のことなのに、
フツウに会社員をしていた自分が重なって
「なぜ、いきなりこんな場所に?」という
違和感と驚きに包まれたのだ。
ある朝目覚めたら、
そこは昔住んでいた横浜のマンションのベッドで、
長い甘美な夢を見ていたことに気づく。
私はがっくりして、
それでも引き出しからストッキングを引っぱりだして
お化粧して髪をブローして、会社へ行く。
そんな自分の姿が浮かんだ。
たしかに今の私の生活は
ある意味、奇跡のようなものだ。
地球の果てほどの遠い場所から、ここへやってきた。
どんどん歌おう、夢から覚めないうちに。