生まれたての赤ちゃんに会いに行った。
友だちは予定分娩のお産。
赤ちゃんがお腹から出てくるその日を
ずっと楽しみに待っていたから
ほんとの生まれたてに会えた。
彼はママの横の透明なプラスティックのベッドで
すやすや眠っている。
手も足も驚くほど小さいけれど、
ちっちゃな爪がどの指にもきちんとついていて 、
この世にこうして生まれてくることは
ほとんど奇跡のように思える。
そう新米ママに伝えたら、
「ほんと、どんなブサイクでもいいから
ただ健康に産まれてきてくれたら、って思ったよ」と彼女。
産まれましたよって看護婦さんが赤ちゃんを見せてくれたときには
思わず涙がバーッと流れたそうだ。
それを聞いたら私も涙がバーッと流れそうになって
うろたえてしまった。
赤ちゃんはずーっと見ていても飽きない。
いつまでもいつまでも見つめていられる。
その間だけ、自分の心が
いろんなことから完全に解放されるのを感じる。
優しく、原始的な、人の心に還れる。
赤ちゃんかぁ。