人はみんな、生きるためのエネルギー源というのを
持っているのかな。
ある人にとっては、子供の成長だったり、
ある人にとっては、仕事だったり、
研究しつづけているテーマだったり。
「そのこと」に向かっているとき、
「生きている自分」というのを実感できる。
私にとっては、もうずっと昔の子供のころから
それは、何かを創作することだった。
友だちを集めて、クラッシックのレコードをかけ
バレエの振り付けをして踊ったり、
大学ノートに絵入りの小説を書いたりした。
自分の漠然とした発想が、
形あるものとして目の前に現れる瞬間に
胸が踊った。
そんなことをしてるとき、
私は、私に会うことができた。
生きてるって楽しいと、そんなふうに思えた。
だから、何かを創作したいという気持ちが
自分の中に湧かないとき
(それは、しょっちゅう訪れる時間なのだけど)
私は、静かな不快感と不安に包まれる。
この時間がはやく流れてくれないかと密かに願いつつ、
何食わぬ顔で暮らす。
何食わぬ顔で…
これも最近やっとできるようになったことの一つ。