レコーディングも終盤を迎えた。
レコーディングは、生きている中で一番好きな行為だと
いつもそう言ってるのだが、
今回も改めて実感する。
何かを創るというのはたまらなくおもしろいし、
それが形に残る、それも自分以外の人の
素晴らしい力が統合されてみるみる出来上がっていくのを
目の当たりにできるということ、
こんなエキサイティングなことがあるだろうか・・。
映画をつくったりするのも、きっと似ているんだろうな。
何年か前は、レコーディングといっても
ただ音を外さないように、歌詞を間違えないように
「ちゃんと」歌うことだけに終始していた。
でも今回は、ちゃんと歌うのは当たり前で
その上に、気持ちの持ち方、声の質感、
歌の主人公の横顔・・など、様々な注文を浴びせられた。
それは恐ろしく難しいことだったけれど
その挑戦は一つのよろこびでもあった。
結果、100点にはならないことが多々あったけれど
そういう挑戦をしている自分のひとコマが
ちゃんと収められた「アルバム」になっていると思う。
何年か後の私が聴いたら、きっと苦笑するだろう。
だけど、苦笑できる私に、なるのだ。