大学の先生を囲む会で、久しぶりに会った1年上の先輩に
「まみちゃん、顔が優しくなったね」と言われた。
そんなことを言う先輩の方が、
ずいぶん優しいハートを持っているなあと思った。

つい先日、銀行時代からの古い友人たちと会ったときに、
そのうちの一人が15年ほど前の写真を持ってきた。
みんなちょうど子供が生まれたばっかりで、
それぞれの赤ちゃんを抱き、
ぴかぴかツヤツヤの顔で笑っていて、
「船出」という言葉が思い浮かんだ。

私はというと、変なカーゴパンツをはいて
古着のTシャツを着て、
後ろから笑顔をのぞかせている。
「ニッ」と笑っている感じで、
なんだか意地が悪そう。
思いやりのある言い方をすれば、
必死に「がんばって」生きてるって感じ。

今はどんな写真を撮っても、
もっと、のほほ〜んとしてて、
のんき極まりない。
本当に別人のよう。

先輩の言ったこと、
こういうことだったのかなと思った。

15年という歳月は、人をすっかり変えるのだなあ。
あっという間に過ぎて、ただ歳をとっただけと嘆くこともあったけれど
たくさんの優しい人に出会い、癒やされ、学び、
うるおされてきた。

人によって生かされていることを
また感じる。