秋の夜の、その匂いと肌触りが好きだ。
今の自分は・・とか、
だから私は・・とか、
静かに自分にスポットがあたる。
自分の居場所や、何かの結論が
すぐそこまで見えるような気がする。
心の耳をうんとすましてみる。
だけどそれは、もう一歩のところで見えない。
ふっと苦笑して、また歩きだすと
秋の風が優しく髪を揺らす。
そんな柔らかで、少しほろ苦い時間。