どうしても歩けない場所がある。
それは渋谷のセンター街と原宿の竹下通り。
この場所を闊歩した記憶があるのは
学校の制服を着ていたころか、あるいはもっと幼かったころ。
今この通りを歩くと、
何ともキョーレツな毒気にあてられて
魂を吸い取られる気がしてしまうのだ。
というわけで
この通りの向こうへどうしても行かなくてはならないときは
魂温存のためにタクシーに乗る。
昨日は原宿のブルージェイウェイのライブを見に行くため
当然渋谷からタクシーに乗った。
夕方の混んだ明治通りをのろのろしたタクシーに乗っていると
まるで富士サファリパークのバスに乗ってる気分。
ワイルドな生き物がうようよ歩いていて
ライオンやトラと違って
彼らはダークだったりシュールだったり
とにかくいろんなオーラをまき散らしている。
ショーウィンドウは世界中の色を集めたみたいに
きらきらまばゆくて、
お店のロゴがこれでもかこれでもかと目の前にせまってくる。
私はそれを心臓をバクバクさせながらながめる。
田舎があったら飛んで帰りたい。