日本に帰ってきて三日が経った。
洗濯ものや後片付けもやっと落ち着いてきて
ようやくライブの準備にとりかかろうとしている。
いつも外国から帰るとそうなのだが
自分の家に入ると、ちょっとクラッとする。
それは外国の家の大きさとか色彩とか
そういったものとのギャップなんだと思う。
だけど、数秒も経たないうちに
自分の家の大きさも空気感も何もかもすべてが
この世で一番自分にフィットするものであるのが分かる。
植木ばちのグリーンとか、壁の絵とか、
ウッディなテーブルや椅子とか、
いろんなものが「おかえりー」と言う。
そして私の、匂いがする。
決して豪華じゃなくても
こうして自分の体温がしみこんだ
迎えてくれる家があるというのは
なんと幸せなことだろう。
思わず神様に感謝せずにはいられない。
いつものように、のんびりコーヒーをすすりながら
デスクでパンを食べ、キーボードをたたく。
この至福の朝を、何より愛してる。