今日は明るいうちから銭湯の露天風呂に入った。
空の雲といろんな女の人のはだかを
かわりばんこにぼんやり眺めていた。
小さな女の子は、まるで夏草のように
きゃしゃな骨と筋肉だけのしなやかな体をしているのに
50年、60年と生きてきた人のはだかは
たっぷりとお肉がついて、
それはその人の人生を物語っているように思える。
喜びのお肉もくっついていれば、
捨てる場所がなく抱え込んだ哀しみもあるんだろう。
彼女がお湯につかって見上げる空は
私の空よりうんと広いにちがいない。