ライブが無事終わり、ポーッとしている。
来てくださった皆さま
本当にありがとうございました。
今回もたくさんのお客様が暑い中、
子供が期末試験の中、
体調がすぐれない中、
猛烈にお仕事が忙しい中、
あるいは新幹線や飛行機を飛ばしてまで
私の音楽を聴きに来てくださった。
温かい皆さんのまなざしと声援に囲まれていると、
毎回のように
「これは夢か!?」と思ってしまう。
今回はあまりの嬉しさに
歌う前から涙腺がゆるんで
お客様に笑われてしまった。
笑っていただいて、また皆さんの愛を感じた。
この夏はアコースティックライブだ!
とインスピレーションが降りてきて
すぐにその雰囲気にあうお店探しを始めた。
「楽屋」さんというお店にピンときて
その足でお店に向かい、
言葉どおり飛び込みで、店内を見せてもらった。
一歩入っただけで、澄んだ「気」が流れているのを感じたし、
店長さんもスタッフさんもとってもナイスで
飛び込んできた変なやつに、けげんな顔ひとつせず、
優しく迎え入れてくれて、
「ここだ…」と思った。
やがてライブ出演の承諾をいただき、
7月10日を迎えることとなる。
ライブの少し前、
高校の友達からメールがあって、
「楽屋」さんって、しのぶちゃんのお店じゃないの?
と言う。
しのぶちゃんは同じ高校の同級生だ。
えっ!? 店長さんは、これこれこういう感じの人で
こういうニックネームで…と答えると
「やっぱり、そうだー!」と答えが帰ってきた。
果たして店長さんは、しのぶちゃんの夫であった…。
この仰天事実に、ものすごーく盛り上がってしまい、
友人も「まみ、これは偶然じゃなく、必然よ。」と言い放った。
それにしても、私もライブ活動を10年以上やっているのに、
どうして今まで遭遇しなかったのかが不思議だ。
ライブの一週間ほど前、
「楽屋」さんの15周年ライブパーティーがあり
お花を持って遊びに行った。
数十年ぶりに会うしのぶちゃんは、まったく変わっておらず、
そのまま高校の制服を着せたいくらいだった。
でもお店の女将の風格はあって、何だかカッコよかった。
みんなこうして人生をちゃんと築いているんだなぁ、
しみじみ思う。
しのぶちゃんが、
「私がね、まみちゃんの印象として一番覚えているのは
ゴーゴーズ」
と言って笑う。
ううっ、私もほとんど忘れかけていたレアな思い出…。
ゴーゴーズというのは80年代に流行したガールズバンドで、
私も女だけでバンドを組み、ゴーゴーズのコピーをやった。
ミニスカート(制服)から、ふっとい足を恥ずかしげもなく出して
踊りながら歌ったもんだ、ああ、恥ずかしい。
うちの高校は勉強よりも音楽の好きな人がいっぱいいて、
尾崎豊さんもその一人です(自慢)
話がそれたが、
15周年のパーティーで
夏らしいボサノバに揺れながら、ふと思った。
私が「音楽をやろう」と心に決め、
会社の心ある先輩から「おまえ、気が狂ったか、やめとけ」と
愛の言葉を投げられながらも会社を辞めたのが
15年前。
同じ15年を歩んで、やっと出会えた「楽屋」さん。
嬉しい。
ちびちびと歩いてきた私は
まだ人の5年分くらいしか前に進んでいないのだろう。
だけど、じっと耳を傾けてくださるお客様のきれいな瞳が
今もこうしてそばにあって、
きらきら輝いて私を包んでくださる。
くじけたり立ち止まったり曲がったりしても
いつも待っていてくださった方たち…。
そのことを思うと、また涙腺がゆるんでしまう。
生かされた命を大切に、
またちびちび、でも笑って、歩いていきます。
皆さま、本当にありがとうございました。