3枚目のアルバム「Quatre Saisons」を作ってから
もう3年近くが経った。はやいなぁ。
この間に、友人の子供達は
読み書きができるようになったり、
ラブレターをもらったりするようになったのに、
大人達の時間の変わりばえのないこと…。
今度のレコーディングは、
念願の全編生演奏の録音。
2枚目のアルバムの「Essential」もそうだったけれど、
やはり生の演奏に勝つものはないと、
私はそう思っている。
人の心が入っている分だけ、
それは何ものにも換えられない。
「Essential」は、いい。
演奏がすばらしい。
とても好きだ。
中野督夫さんがレコーディングに来てくれた。
実に5年ぶりくらい。
ずっと待ちこがれてました!
今回のクールは、トクオさんに加え、
ピアノの細井豊さん、ベースの湯川トーベンさん。
総指揮を取る野口さんの采配も絶妙で、
いつもながらスタジオは、終始、笑いの渦にまかれる。
シワができちゃうよう。
カメラを忘れてきた。
だけど、だからといって残った写真は
この生の時間の足もとにも及ばない価値だ。
胸にしっかり焼き付けておけば
それでいいような気が、今回は、した。
胸に焼き付けて、いつか色は褪せても、
それはどこか違う形になって、
私という人間の体の一部になる。
トクオさんのギターも、ユタカさんのピアノも、
トーベンさんのベースも、
ゆったりと深呼吸を誘うような音だ。
彼らの人柄と、人間の温度と、
長年培われた彼らの音楽への愛がある、
決して揺らぐことのない、愛。
音は不思議だ。
なんでこうも人を表すのだろう。
それが私を惹き付けてやまないエッセンスなのかな。
音楽を、あまり語りたくない、
語っちゃったけど。
できあがったら、また、全身で感じたい。