庭のツツジやサツキの木を
去年来てくれた植木屋さんのおじさんのまねをして
ざくざく切ってみた。
雰囲気を出すために麦わら帽子もかぶってみたけど
すぐに暑くなって、帽子もダウンも脱ぎ捨てた。
さすがにキンモクセイや柿の木のてっぺんは
はしごを使わないといけないので
低木だけを相手にする。
いやあ、いいもんだ、植木屋さん。
でも私が入門しても、すぐにはハサミを持たせてもらえず、
師匠が切った木を片付けて、ほうきで掃いたり、
朝一番に起きて、軽トラを運転したり
それを何年もやってからだろうな…
なんてことを考えながら、もくもくと枝や葉を切る。
ざくっざくっと音がして、木がだんだん丸い形になっていく、
植木屋のおじさんには到底かなわないけれど、なかなかのもん。
私、こういうのに向いてるのかもな、
美容師にも興味あるし。
ちゃんと適材適所で生きてるんだろうか…
私には何かまだ隠れた才能が埋もれていて、
それに気づかないまま死んでしまったりすることもあるんだろうな、
まあ、そんなもんかもな。
つらつらいろんな思いは浮かぶけど、
何ていうか、とても集中している。
脳みそが気持ちいい。
私が唯一、我を忘れて集中できる時間というのは
歌を作っているとき。
そのことにちょっとした誇りを感じている。
勉強はできないけれど、けん玉が得意な小学生…
みたいなのと、たぶん同じレベルだけれど、
こんな私にも寝食を忘れて打ち込んでしまうことがあって
やっぱり好きで、やってしまう。
それって素敵なことだなあ。
今年は、たまに自分をほめてあげることにした。